ロリキート
Photo by David Clode on Unsplash

鳥類

ロリキート

ゴシキセイガイインコなど蜜食インコ

最重要:種子は不可。ネクターを切らすと数時間で低血糖

基本情報

寿命
15〜20年(適切な飼育で25年以上も)
体重
ゴシキセイガイ100〜160g、小型種70〜100g
性格
陽気で遊び好き、声が大きい。人懐こいが噛む力は強い
飼育難易度
高(専用ネクター・便の飛散・毎日の清掃・低血糖)
法規制
動物愛護管理法。多くがワシントン条約附属書Ⅱ
最重要ポイント
種子は不可。ネクターを切らすと数時間で低血糖

生態と特徴

体の特徴
体長25〜30cm。舌先がブラシ状で花粉や蜜をなめ取る。砂嚢が小さく種子をすりつぶせない
原産地・分布
オーストラリア東部・ニューギニア・インドネシア東部の島々
野生での生息環境
ユーカリ林・熱帯雨林・海岸林。花の咲く樹を渡り歩く
活動時間・睡眠
昼行性。朝夕に花を求めて活発に飛び、夜は樹上で眠る
社会性・人との関係
数十〜数百羽の群れで行動。飼い主を群れの仲間として慕う

特徴的な行動・習性

かかりやすい病気と予兆の見方・予防

鉄貯蔵症

予兆元気消失、腹部の膨らみ、呼吸が荒い、食欲低下、急死することも

予防鉄分の多い餌(レーズン・ほうれん草・レバー)を避け低鉄ネクターを使う

カンジダ症

予兆口の中や舌に白い苔状の付着、食べにくそう、吐き戻し、そのうの膨らみ

予防ネクターを夏は3〜4時間、冬も半日で交換。器は毎回洗って乾かす

細菌性腸炎

予兆便の色が緑〜黒に変化、悪臭、血便、膨らんでじっとする

予防腐ったネクター・果物を与えない。器・ケージ底を毎日洗浄・消毒

低血糖

予兆急にふらつく、止まり木から落ちる、けいれん、ぐったりする

予防ネクターを切らさない。朝夕に残量確認し、外出前は必ず補充

オウム病

予兆緑〜黄色の便、目や鼻の分泌物、くしゃみ、羽を膨らませる

予防迎える時に検査。新しい鳥は隔離し、糞を乾かさず湿らせて掃除

PBFD

予兆羽が抜けて生え変わらない、嘴の変形、羽軸の異常

予防迎える前に遺伝子検査。感染鳥との接触を避け、器具を共有しない

病気の予兆チェックリスト

毎日1回チェック。1つでも当てはまれば早めに動物病院へ相談。

病気の応急処置

ふらつき・けいれん

低血糖を疑い、常温ネクターを嘴の端にスポイトで1滴ずつ。30℃に保温し即受診

便の色・臭いの異常

便を写真に撮り、ネクターを新しいものに交換。保温し当日中に受診。血便は即受診

口の中に白い付着

無理に取らない。食べやすいようネクターを濃く少量ずつ頻回に。当日中に受診

膨らんで動かない

30℃に保温し、ネクターを床の低い位置に置く。暗く静かにし当日中に受診

起こりやすい怪我と予防・応急処置

嘴・爪の出血

予防ケージに引っかかる隙間・ささくれをなくす。爪切りは出血しない長さで

応急処置止血剤か片栗粉を押し当て数分圧迫。止まらない時は圧迫しながら即受診

翼・脚の骨折

予防放鳥時は窓・鏡を覆い、天井の扇風機は止める。逆さま遊び中の落下に注意

応急処置翼や脚を触らず、小箱に入れて暗く保温。自分で固定せず当日中に受診

趾瘤症

予防止まり木は太さを変え天然木を使う。便で汚れた止まり木は毎日洗う

応急処置赤みや腫れを見つけたら止まり木を柔らかい素材に替え、数日以内に受診

火傷・熱傷

予防放鳥中は調理しない。熱い飲み物・鍋・アイロンを出したままにしない

応急処置患部を常温の水で数分冷やす。氷は不可。薬を塗らず当日中に受診

動物由来感染症(人にうつる病気)

オウム病

感染経路乾いた糞や羽粉の吸入、口移し

予防掃除前に霧吹きで湿らせる。口移しをしない。風邪様症状が続けば受診

サルモネラ症

感染経路糞に汚れた手・器具から経口

予防世話の後は手洗い。飛び散った便はすぐ拭く。食品と器を分ける

カンピロバクター症

感染経路糞に汚れた手・器具から経口

予防ネクター器を台所の食器と分けて洗う。幼児に世話をさせない

鳥関連過敏性肺炎

感染経路羽粉・乾いた糞の粉塵を長期吸入

予防毎日の掃除と換気。空気清浄機を使う。咳が続けば医師に鳥の飼育を伝える

飼養条件:餌・水・おもちゃ・巣・床材

餌

  • ロリキート専用ネクター(粉末を溶く)を主食に
  • 低鉄ペレットや花粉粉末を補助に。1日2〜3回新しく調合
  • 果物はりんご・梨・ぶどう・メロンを少量、ハイビスカスなどの花も

水

  • ネクターとは別に新鮮な水を常備、1日2回交換
  • 水浴び用の水は飲み水と分け、汚れたらすぐ交換

与えてはいけないもの

  • 種子・ナッツ(消化できず嘴や消化管を傷める)
  • レーズン・ほうれん草・レバーなど鉄の多い食品
  • アボカド・チョコ・ネギ類・砂糖水だけのネクター

おもちゃ・遊び

  • ブランコ・ロープ・ぶら下がれるリング
  • 紙や柔らかい木をかじれる破壊系おもちゃ
  • フォージング用に花や果物を隠せるおもちゃ

巣・寝床・隠れ家

  • 巣箱は発情を促すため通常は入れない
  • 夜は暗く静かにし、ケージカバーで10〜12時間休ませる

床材・トイレ

  • ケージ底は新聞紙かペットシーツで毎日交換
  • 周囲の壁・床は透明ガードや防水シートで便の飛散を防ぐ
  • 床に砂や木くずは使わない(カビ・誤食の原因)

飼養環境:ケージ・運動・温湿度

ケージ・ハウスの素材

ステンレスか安全塗装の金属。亜鉛めっき・錆びたものは不可

大きさ・広さ

幅60×奥行45×高さ60cm以上。放鳥しない日は更に広く

配置・レイアウト

  • 止まり木は太さ違いで複数、便が落ちない位置に器を置く
  • ネクター器は止まり木の上、水浴び器は別に設置
  • ぶら下がれるロープやブランコを上部に

設置場所の注意

  • 台所から離す(フッ素樹脂加工のフライパンの煙は致死的)
  • 直射日光・エアコンの風を避け、家族が見える明るい場所に

運動・部屋んぽ・散歩

  • 放鳥は1日1〜2時間、窓・鏡・水場・調理器具を覆ってから
  • 放鳥中は目を離さない。便が飛ぶので家具はカバー
  • 飛ぶ・登る・ぶら下がる遊びで運動と頭の刺激を

温湿度管理

適温22〜28℃。15℃以下や急な冷え込みは体調を崩す

適湿度50〜60%。乾燥期は加湿、水浴びで補う

夏・冬の対策

  • 夏:ネクターは3〜4時間で交換、腐敗臭や濁りは即廃棄
  • 冬:ペットヒーター+温度計、夜はカバーで保温

グルーミングと外敵からの保護

爪切り

天然木の止まり木で自然に削れる。伸びすぎは病院で切る。自宅なら血管の手前のみ

ブラッシング・皮膚被毛ケア

ブラッシング不要。週数回の水浴びと霧吹きで羽を清潔に。換羽期は栄養を強化

その他のケア

嘴の伸びすぎや欠けは受診。舌の白い付着は毎日確認。水浴び後は保温し風邪を防ぐ

外敵からの保護

  • 犬・猫のいる部屋では放鳥しない。猫の唾液は致死的
  • ベランダに出さない。カラス・猛禽が狙う
  • 窓や網戸を閉め、蚊や蝿が入らないようにする

飼養上の注意(事故防止)

異物誤飲

金属片・ボタン電池・糸くずをかじり飲み込む。放鳥前に床を片付ける。ぐったり・緑黒便なら金属中毒を疑い即受診

踏みつけ

床に降りて仰向けで遊ぶため足元に注意。家族が歩く時は声をかけ、ドアの開閉前に居場所を確認する

挟まれ

ドア・引き出し・ソファの隙間に入り込む。放鳥中はドアを固定し、ソファやベッドの隙間に入れない

落下・転落

逆さま遊び中に滑落しやすい。ケージ内はロープを張り、床にタオルを敷く。落ちて片翼が下がれば当日受診

逸走・脱走

飛翔力が強く一度出ると遠くへ行く。放鳥時は窓を閉め家族に声かけ。逃げたらケージと好物を外に置き、名前を呼び続け保護団体に連絡

噛みついた時の安全な引き離し方

やってはいけないこと

  • 手を振り払う・引き抜く(傷が深くなる)
  • 叩く・大声で叱る(恐怖で更に噛む)

安全な引き離しの手順

  1. 動きを止め、噛まれた手の力を抜いて静かにする
  2. 反対の手で嘴の上部をそっと押し下げ口を開く
  3. 口が開いた瞬間に手を離し、ケージへ戻す
  4. しばらく距離を置き、噛む原因(発情・恐怖)を見直す

引き離した後の処置

傷は流水で洗い消毒する。深い傷・腫れ・発熱があれば人の病院へ。噛みが続く時は鳥の病院で相談

救命救急マニュアル

今すぐ夜間救急へ(命に関わる)

  • ふらつき・けいれん・止まり木から落ちた
  • 開口呼吸・尾が上下する苦しそうな呼吸
  • 出血が止まらない、翼や脚が垂れている
  • フッ素樹脂の煙を吸った・金属をかじった

当日中に受診

  • ネクターを半日以上飲まない
  • 便が緑・黒・赤色、または悪臭
  • 膨らんで動かない、口に白い付着

受診時に伝えること・持ち物

ネクターの種類と交換頻度、便の写真、体重の推移、最後に食べた時刻、かじった物の現物を持参

意識・呼吸・心拍の確認

  • 呼吸:胸と尾の動き、開口呼吸の有無を見る
  • 心拍:胸に指を当て非常に速い振動を感じるか
  • 意識:名前を呼び、嘴や足に触れて反応を見る

蘇生の手順

  1. 心臓マッサージは骨折・内臓損傷のため不可
  2. 小箱に入れ28〜30℃に保温し、暗く静かに
  3. 意識があればネクターを嘴の端に1滴ずつ
  4. 酸素室があれば使用し、電話して即搬送

止血

  • 清潔なガーゼで患部を数分間圧迫する
  • 爪・嘴・羽軸の出血は止血剤か片栗粉を押し当てる
  • 止まらない・全身が弱る場合は圧迫したまま搬送

搬送方法

  • 小さなキャリーや箱にタオルを敷き、カイロで保温
  • 暗く静かに揺らさず、ネクターを少量持参する

ケースメソッドで学ぶ

ケースメソッド(状況予測シナリオ 50問)

ロリキートに起こりうる病気・怪我・事故を想定した4択問題。解答・解説・課題と改善案付き。

問題を解く
QRコード
エキゾチックアニマルの救命救急法講座 開催地&日程
https://exoticpetsaver.com
実技で学びたい方は講座へ。QRコードをスマホで読み取ってください。